腰痛高校生⑤接骨院、整骨院
高校時代、腰痛が治るまでに接骨院、整骨院にあらためて数えると5ヶ所も行っていた。接骨院は一番身近でもあり通いやすかったのかもしれない。
2ヶ所はすでに書いたが、他にも3ヶ所行った。
3ヶ所目は昔からある接骨院で上手いと評判のところであった。
親から紹介され行ってみると、おじいちゃん先生が一人でやっている接骨院だった。電気治療はなく、腰をさするようなマッサージを5分くらいしてから和紙の黒い湿布(通称どろ湿布)を腰に貼り、晒しを巻くというものであった。「上手い」と聞いて期待して行ったのだが、「え!これだけ?」って感じで、拍子抜けして帰ったことを覚えている。
これは今だから言えることだが、接骨院は本来、骨折、脱臼、打撲、捻挫などの外傷のスペシャリストである。ここの先生は外傷が得意だったのだろう。
4ヶ所目の接骨院は、私の親戚のおじさんの友人がやっている接骨院だった。
私の腰痛が治らないと聞き心配しておじさんが連れてってくれた。しかし、問診し電気と10分はどのマッサージの施術を受けたがあまり良くならなかった。腹筋を鍛えるように言われやってみたが、全く変わらずやめた。1回行っただけであまり印象に残っていない。
5ヶ所目は高3の夏頃、「もう腰痛は治らない」と諦めてどこにも行かないでいた時期だったが、自宅近くに新しい接骨院ができたので行ってみた。
簡単な問診をして「腰が痛いの?じぁあマッサージと電気するね。」と、何が原因とかは言わないで、ただマッサージと電気を受けた。しかし思いのほかマッサージが上手い先生だった。
近所だしマッサージも上手かったので週に2回ほど1ヶ月通っていたら、ある日、奥さんと思われる人とヒソヒソ裏で話してるのが聞こえてきた
先生「あの子、なんで来るのかな?」
奥さん「痛いんじゃないの?」
先生「なんで痛いのかな〜?」
奥さん「知らないわよ。」
みたいな会話だった。
今の施術する側になった私からするとありえる話だが、当時の高校生の私は
「なんか来ちゃいけないのかな?」
と思い行かなくなってしまった。
そんな感じで接骨院、整骨院を5ヶ所も行き治療を受けたが、総じてあまり良くならなかった。
というのも当時の接骨院は外傷がメインであり慢性腰痛などは専門外だったのかもしれない。
ちなみに接骨院、整骨院の資格の正式名称は「柔道整復師」という国家資格である。名前に柔道とつくのは柔道で怪我をした人を治すのがルーツになっているためである。
なので古くからある接骨院の隣には柔道場があったりする。
私が柔道整復師の学校に行った時は、まだ師弟制度のようなものがあり、同級生も何人か偉い先生の接骨院に住み込みをしていた。いわゆる弟子修行というやつだ。
ある友人は朝は先生の犬の散歩、それから学校に来て、帰って接骨院の仕事、夜は柔道の練習。それで給料(?)月2万とかだった。
今風に言えば、超ブラック、パワハラ当たり前の世界であった。
それが嫌で学校を辞めた同級生も何人かいた。
現在は師弟制度はなくなったと思う。
しかし師弟制度も良いところもある。特に技術が勝負の世界は、学校では教わらない技術というものがあるものだ。
私も鍼灸の先生に弟子入りしたが、弟子入りした事が今の自信に繋がっている。
つづく。