マッサージ編②研修
鍼の師から「鍼灸をするには体に触り慣れないといけない。」と言われ、専門学校の空き時間にマッサージのバイトをすることにした。
面接に行き、働くことになったマッサージ院は有名下着メーカーの子会社になっており、都内の自由が丘、渋谷2店舗、銀座、新宿にお店があった。
研修施設もあり新人が入社すると1ヶ月ほどのマッサージ研修もあり、さすが大会社の子会社でそういうところはしっかりしていた。
研修はマッサージ部門代表の大谷部長(本部の部長兼マッサージ会社代表でもあった)の直属の部下の佐藤さんが担当だった。
ちなみに大谷部長、佐藤さんは鍼灸マッサージ師である。
マッサージは、その流派によってやり方が違う。
そこのマッサージ院は当時流行っていた「スポーツマッサージ」を売りにしており、あん摩指圧に加え、ストレッチを多く取り入れたものであった。
またオイルマッサージなども行なっていた。
私は正式にマッサージは習ったことがなかったが、佐藤さんが1対1で丁寧に教えてくれた。
マッサージの手の使い方やマッサージする前の筋肉の緊張、した後の変化など丁寧に教えてくれた。
今思えばバイト代をもらいながら1ヶ月も教えてもらえるなんていいバイトだった。
マッサージ院によっては研修費用を給料から天引きするところもあるのだ。
研修は最初の頃は手が慣れなくてぎこちなかったが、徐々に慣れていき、1ヶ月しないで合格をもらった。
また、そのマッサージ院はオシャレな雰囲気のマッサージ院であり、接客については厳しかった。
指導してくれた佐藤さんは裏表のないサバサバした性格で、帰る電車も同じ路線だったのですぐに打ち解けた。
それから1ヶ月予定の研修は3週間で終わり、研修後は実際の店舗に行っての研修となった。
ちなみに、このマッサージ院はスタッフ全員で40人弱いたと思うが、新しい会社で20代〜30代前半が多く学校の部活みたいなノリがあり、総じて楽しかった。
スタッフ同士はニックネームで呼び合い、仕事後によく食事や飲みに行ってるようでスタッフがとても仲が良かった。(私は夜は学校があったが、たまに飲み会に合流していた)
今振り返ると単純に楽しさだけだったら、このマッサージ院の時が1番楽しかったかもしれない。個性的なキャラの人もたくさんいた。
しかし私はG先生のような鍼灸師になるのが目標なので、マッサージはWスクールの1年だけと最初から決めていた。
それからマッサージ研修も終わり店舗研修になった。私は自由が丘店に配属になった。
しかし、自由が丘店の店長は、スタッフ皆んなから恐れらていると噂の女性店長の店であった。
つづく。