マッサージ編③心づかい
マッサージ研修が終わってから実際の店舗に行って、接客がメインの研修が行われた。
私が配属されたのは自由が丘店であった。
自由が丘は学校がある渋谷から30分ほどかかった為、ゆっくり食事する暇はなくコンビニでの昼食、夜食であった。
自由が丘というとセレブが住む高級住宅というイメージがあるが、実際行くと意外と庶民的な町であった。
(今から30年前の話なので今はどうなってるか知りませんが)
駅近くには古びたお惣菜屋や定食屋、ラーメン屋などが並んでいてイメージとはかなり違っていた。
たぶん自由が丘でも庶民的な地域と高級住宅な地域があったのだろうが、駅近くは庶民的な雰囲気であった。
私が研修したマッサージ店は駅から3分くらいのところだった。
一般的に普通のマッサージ店はそこまで接客を徹底してないが、私の働いたマッサージ店はオシャレな雰囲気のマッサージだった為か接客には厳しかった。
これは接客についての私の考えだが、あまり接客が形式的になるとかえって親密度が薄れる気がする。
本音での対話ができないで表面上のやりとりになってしまうからだ。
接客はあまり形式ばらずに、1番大切なのは「相手を尊重する気持ち」だろう。そういう気持ちは伝わると思う。
ちなみに野口整体(井本整体)において、相手への心遣いについては「気づかい」「気配り」「気働き」という言葉がある。
最高のおもてなしとは、相手に気を使ってると悟らせないようにその人の心地よい待遇をする事だという。
相手の欲することを言葉なく感じて自然の成り行きの如く相手を導くことは、声なき声を聞き、訴えられない身体の訴えを感じる第一歩なのだ。
なので「気配り」「気づかい」「気働き」ができない鈍感な人は治療家には向いてないのである。
つづく。