鍼灸接骨院編①
鍼灸学校、柔整(接骨院)学校のWスクールは1年間で、それが終わったらマッサージ店は辞めて、接骨院か整形外科でバイトしようと決めていた。
ただバイトしていたマッサージ店は居心地が良かったし、仲良くなったスタッフとの別れが名残惜しかった。
スタッフは同年代が多く楽しい職場だった。
そんな居心地の良いマッサージ店の話ですが、
最初に入ったのは私で、私の友人が次に入り、それから柔整のクラスメイトが次々に入り、最終的に10人ほどが入った。
店も店舗を急拡大している時でスタッフが必要だったため、不採用はなく雇っていたようだ。
しかし、気がつくと柔整クラス60人の中の10人ほどがこのマッサージ店でバイトするという異常事態になってしまっていたのである。
異常事態というのは、一般的に柔整の学生は接骨院や整形外科でバイトしながら勉強するのが当時の主流だった。
それは柔整の専門の骨折、捻挫、脱臼、打撲を学生のうちから学ぶのが将来に役立つからだ。
しかし、当時の接骨院は師弟制度の名残りがまだあり今でいうブラック企業だった。給料も安く、パワハラ当たり前、有給休暇なし、ボーナスなし、残業当たり前の世界。
働くといより修行という感じであった。
それに比べれば、このマッサージ店は大手下着メーカーの子会社のため社会一般の労働環境が整っていた。
個人経営の整骨院、鍼灸院では「有給休暇」「残業」という概念がなかった
接骨院で弟子修行しながら学校に来ていたクラスメイトは目が死んでいつも疲れ切っていた。
それに対しこのマッサージ店でバイトしていたクラスメイトは楽しそうであった。
なので自然にマッサージ店でバイトする人が増えたのだろう。
私はそれから鍼灸学校を卒業しWスクールも終わり、鍼灸の国家試験も無事合格した。
予定通りマッサージ店のバイトは1年で辞めた。
鍼灸学校は卒業したが、まだ柔整学校が2年間残っていた。
柔整学校は午前のみであったため、午後どうしようか迷ったが鍼灸接骨院でバイトすることにした。
接骨院でバイトするとしても鍼灸に力を入れている院がよかった。
業界誌の「医道の日本」の求人で探すと学校から自宅の途中に鍼灸に力を入れている鍼灸接骨院があった。
そこに電話をして面接してもらえることになった。
つづく。