ギヨン管症候群
ギヨン管症候群とは、尺骨神経が手関節部の豆状骨と有鉤骨の間にある骨線維性トンネルで障害されて生じる尺骨神経の絞扼性神経障害です。
症状
ギオン管症候群の主な症状は、主に小指や小指側手のひらの感覚が低下することやしびれなどがあります。手を関節に反って伸ばそうとすると痛みが発生することもあります。また、物をつかむ時、水をすくう時などに上手く指を使えないといった運動障害が起こることがあります。特に箸をつかむことで異常が見られます。進行が進むと筋肉が痩せてくる、日常生活に影響を与える恐れがあるため、注意が必要です。
原因
ギオン管症候群を引き起こす原因には、手のひらの小指球にあるギオン管や周辺組織の老化、ギオン管を囲う靭帯の異常、ギオン管にできたガングリオンなどと言われています。また、怪我や骨折をしたり、職業柄電動ドリルなどを長時間使用したときも起こる可能性があります。長時間自転車のハンドルを握る、ゴルフなど、握力を必要とするスポーツを行う事でも起こります。
治療
ギオン管症候群の治療法には、複数の方法があります。症状が軽いものである場合、安静にすることやビタミン剤を服用することで経過を見ることが出来ます。生活習慣の改善で自然に治癒することも多いです。また、ステロイド剤をしようしたり、電気刺激を与える治療もあります。症状の重いもの、特に筋委縮を起こしたりガングリオンを起こしている場合は手術が必要です。