鍼灸接骨院{14)卒業
院長高橋のヒストリーを書いてます。
今回は鍼灸接骨院修行の14回目。
10院ほどある接骨院グループの分院長をやって1年半ほど経った。
仕事に特に不満もなく給料もそこそこも貰っていたのが、私には「開業」という目標があった。
今までの何ヵ所かの仕事はお金のためでなく、開業の為の修行であるという意識が強かった。
なので、別に給料が高いとか低いとかは全く気にしたことがなかった。
むしろ、勉強になるかならないかの方が私には重要であった。
その頃、分院長を1年半やらせていただき、接骨院の業務はだいたいできるようになっていた。
バイトの期間も含めると4年ほど在籍していた。
私は「ここで学ぶことは学んだ。」と思い、総院長に退職を申し出た。
総院長は
「〇〇先生に引き継いてもらって、落ち着いたら退職でいいです。」
と言ってくれた。私は安堵した。
というのも、今まで退職した人を見てきたが9割は喧嘩して辞めていっていた。
喧嘩の内容はさまざまであった。
引き継ぎが終わらないまま急に辞めたり、給料や退職金で揉めたり、人間関係で辞める人もいた。
開業の場所をめぐってかなり揉めたケースもあった。中には分院長をやったいたすぐ近くに開業する、恩を仇で返す人もいたのだ。
今までを見ていると円満退職は稀であった。
私の場合は、総院長はささやかながら送別会を開いてくれて円満退職であった。
同じ業界で生きて行く以上は、円満退職の方がいいに決まっている。
私は開業した後、あるトラブルがあり、この時の総院長に相談させてもらったことがある。
総院長は快く相談に乗ってくれた。
退職で喧嘩別れしたら、そういう訳にはいかない。本当に困った時に相談できる人がいるのはいいもんだ。
うちも開業して20年以上経つが、表だった喧嘩別れは少ない。
もちろん辞める時は、何かしらあるのだろうが。