整体狂時代(5)良いお腹
これは2006年から2011年の約5年間、私が34歳から38歳の頃、整骨院を開業して6年ほど経った頃の話である。この5年間は1年で正月の3日間しか休まず整骨院をやりながら週2日、日曜祭日、全て整体に通っていた。整体狂時代である。
井本整体では最初の3カ月間は主にお腹の操法を学ぶ。
たぶんこれほどお腹に時間をかけて深く学ぶところは他に無いと思う。
お腹について、まずはざっくりと
「良いお腹、良くないお腹」とはどういうお腹だろうか?
良いお腹とは
おへそを中心に集まった弾力のあるお腹である。
腸の働きが良く蠕動運動が盛んなお腹である。
疲れたお腹とは
おへそが凹み弾力の無くなったお腹である。
腸の働きが悪く緩みすぎて弾力のないお腹である。
実際にお腹に手を当てた時に、真ん中が盛り上がっているお腹は良いお腹であり、くぼんで舟床状になっているお腹は疲れたお腹なのだ。
整体では自然治癒力のある体を「潜在体力のある体」と言う。
潜在体力が現れる箇所はいくつかあるが、お腹も潜在体力が現れる箇所である。
一見健康そうに見えても潜在体力のない体は一度崩れるともろい。
潜在体力のある体は多少病気しても回復が早い。
そんな潜在体力が顕著に現れる箇所の一つがお腹である。
整体で最初に腹部から学ぶのは、呼吸を感じる訓練、圧度の訓練などもあるが、特に腹部は丁寧に触れなければならない箇所なので体の基本的な触れ方を学ぶのに最適な箇所なのだろう。