扁平足
扁平足とは、足の裏にある土踏まずが潰れ、足裏が平らになった状態です。激しい運動をする人は痛むこともありますが、病気と呼ぶほどのトラブルはありません。
土踏まずは大人になるにつれて徐々に高くなるため乳幼児の頃は誰でも扁平足です。大人になってからの扁平足は、年齢による腱の変性や体重の負荷によることなどの原因が考えられます。かかとの骨が内側に傾いているので足にうまく体重をかけることができず、体が安定せず、片足立ちをしにくいのが特徴です。
扁平足自体は病気とは言えませんが重症化すると外反母趾などを引き起こす可能性もあります。
土踏まずを形成する骨を支える筋肉は足部内在筋と足部外在筋に分けられます。足部内在筋は短母指屈筋・母趾外転筋・短趾伸筋があり、足部外在筋は前脛骨筋・ヒラメ筋・長趾屈筋・長母趾屈筋があり、これらが土踏まずを支え足底のクッションの役割を果たします。
これらの筋肉が、きちんと働いていれば土踏まずはしっかりと形成されますが、だらんと力を失うと扁平足になります。長時間立ったり歩いたりすると足裏がだるくなるのは、扁平足の代表的な症状です。
一般的な方法としてはレントゲン撮影した上でアーチ効率(舟状骨高÷足長×100)で評価します。一般成人では正常値が約13%と言われており、これを下回ると偏平足と診断されます。
簡単な評価としては、椅子などに座った状態で土踏まずの下に指やボールペンが入るかどうかで判断します。この状態で入らない人は扁平足です。また座った状態で入る人でも立つと入らなくなる人も扁平足と言えます。
治療
足指グーパーをする
足指に力を入れてぎゅっと閉じたり開いたりする運動を繰り返します。足指がうまく広がらない人は、足の甲をマッサージして筋肉をほぐすことから始めます
足指でタオルをつかむ運動をする
床に敷いたタオルの上に足を置き、足指でタオルをつかんでたぐり寄せる運動を繰り返します
つま先立ちをして、その状態で両足のかかとをくっつける運動をする
これらは、扁平足の改善だけでなく予防にも有効な方法です。上記のどれか1つでもいいので、1日のうち3セット(朝・昼・晩など)、1セットにつき少なくとも10回ほど行うように心がけてみてください。
また、裸足で過ごす時間を増やすと足指の筋力アップにつながります。
大人の扁平足になっている人は、アキレス腱が硬くこわばっていることが多いです。アキレス腱は、ふくらはぎの下の細くくびれた部分にあります。扁平足の人はアキレス腱を伸ばすためのストレッチを積極的に行うと良いといわれています。