TEL LINE予約 ネット予約

セーバー病 | 春日部市で整骨院なら高橋はりきゅう整骨院|鍼灸・腰痛

LINE
ネット予約

Blog記事一覧 > 足 | 春日部市高橋はりきゅう整骨院|鍼灸・腰痛の記事一覧

セーバー病

2020.06.22 | Category:

セーバー病は、足のかかと(踵骨部)に、いきなり痛みが起こる病気です。「踵骨骨端症」とも呼ばれます。8~12歳の運動好きな男の子に多く見られる障害です。男の子は、女の子の6倍も多く発症しています。子どもによっては、両足に症状があらわれることがあります。

セーバー病は、子どもが激しい運動をしたあとに起こりやすくなります。かかとを浮かして歩く姿が見られたら、セーバー病の可能性が高いでしょう。セーバー病であれば、アキレス腱とかかとのあいだに腫れが生じて、かかとの後ろ側と下側に痛みを感じます。

発育期(10歳前後)の子どもは、体の骨が未成熟のため、かかとの骨の端が成長軟骨でできています。そして成長にともない、成長軟骨は次第に骨に変わります。しかし、発育途中の柔らかい骨の状態で、ジャンプする、力強く走る、踏ん張る、よじ登る、などの圧力(負荷)が繰り返しかかとに加わることで、踵骨の柔らかい部分に一時的な血行障害と炎症が起こります。

セーバー病は、決してめずらしい病気ではありません。発育期に多く見られるスポーツ障害です。また、オスグッド病(小・中学生の男子に見られる膝の炎症)などと同じ成長痛の1つとして捉える考えもあります。運動以外でも、
①サイズの合わない靴を履き続けている
②肥満体質である、などによってかかとに圧力がかかり、「セーバー病」を発症するケースもあります。

セーバー病の痛みは、日常的に起こることは少なく、走ったり、ジャンプしたりしたときにあらわれます。そのため、治療をせずに放置されることがありますが、痛みがあるまま運動を続けると、ふくらはぎの筋肉の力で引っ張られたかかとの骨がはがれて骨折する事態(剥離骨折)に発展する可能性があります。

子どもがかかとの痛みを訴えたら、まずはかかとに加わる負担を減らすために、運動を一時的に制限します。

・運動したときに、かかとに痛みがある
・立って、かかとに体重を乗せると痛みがある
・かかとを押したときに痛みを感じる
・アキレス腱の下あたりに腫れがみられる
・かかとを触ると熱感がある

などの症状が出たら注意しましょう。

セーバー病は、かかとの軟骨が完全に骨化するまでは、たびたび再発することがありますが、成長にともない完治する障害です。そのため、特定の治療法はありません。医師からは、かかとへの負荷を軽減する「姿勢」や「運動方法」などが指導されるでしょう。

痛みがあるときは、患部へのアイシングによる対処と、消炎鎮痛剤の服用がすすめられます。痛みや腫れが強い状態では、一時的に松葉杖を使って生活することがあります。

足底腱膜炎

2020.06.18 | Category: 未分類,

足底腱膜炎は、マラソンなどの競技者に多く見られる。

走れば走るほど、足の裏が痛くなるスポーツ障害で、 足底筋(腱)膜炎は、マラソンなどの競技者に多く見られます。ランニング動作の繰り返しによる障害で、足底部のオーバーユースを原因として発症しやすいものです。

足底腱膜は足部のアーチを保持しています。スプリングのように荷重時にショックを吸収する役目がありますが、そのためランニングやジャンプ動作などで体重刺激が足部にかかる場合、足底腱膜は繰り返しの牽引刺激によって腱が変性、微小断裂や炎症が発生しやすくなります。 路面接地時には足底腱膜の遠位(端っこ)にある足趾〈そくし〉は伸展して、近位にある踵骨〈しょうこつ〉も下腿三頭筋―アキレス腱によって牽引され伸張されます。また足部のアライメントも重要で、扁平足の競技者は回内足を合併しやすく、中央部の土踏まずに痛みが存在しやすいのです。反対に、ハイアーチ(甲高)では柔軟性が乏しく、腱膜を損傷しやすい傾向があります。原因の一端にはオーバーユース、硬い路面(サーフェスの変化)、シューズの変更(ヒールアップが望ましい)なども挙げられます。

荷重時の足底部痛は、踵〈かかと〉に近い(1)腱膜起始部に最も多く発生し、続いて(2)中央部(土踏まず)、(3)遠位部の3ヵ所が好発部位です。特に起床時や練習開始時に痛みが出やすい傾向があります。機能面では下腿と踵骨軸のなすアライメントが回内(中央部の疼痛)か、回外(起始部の疼痛)かをチェックして補正しましょう。練習開始時には入念なストレッチを行ってからランニングをしましょう。  特に骨足底部内側の足底腱膜起始部は、脛骨神経の分枝である外側足底神経が介在していて、硬くなった腱膜に拘扼〈こうやく〉されたり、微小断裂のために圧痛、腫張が、時に硬結(しこり)が認められます。

治療として、急性期は局所の炎症を抑えることが先決です。なんといっても第1選択は、局所の休息(ランニング、ジャンプ練習の休止)で、次に消炎鎮痛内服薬。従来行われてきたステロイド注射は、頻回に行うことは避けるべきです。足底部へ直接的、あるいは間接的(下腿などへ)に低周波、干渉波、低出力レーザーなどの物理療法を行い、痛みを和らげます。足底から下肢にかけてのストレッチ、テーピングや足底板、インソール使用などによって足底部のアーチ形態を機能的、解剖的に補正して、ショックを和らげます。最近ではヒアルロン酸注射や体外衝撃波は有効であるという報告も散見される。
保存療法に難渋して踵骨付着部の骨棘〈こつきょく〉による疼痛が強い場合は、骨棘の骨切除術を行う場合もあります。急性期におけるトレーニングの基本は、足に負担の軽い非荷重運動を行うことです。リハビリ初期にはプール歩行やエアロバイクを積極的に取り入れましょう。

シンスプリント

2020.06.16 | Category:

シンスプリントは、繰り返しのランニングやジャンプを過度に行った場合に発症しやすい障害でShin(シン)=脛、すね、「弁慶の泣きどころ」ともいいます。シンスプリントは古典的な病名であり、幅広い解釈があって内容が一定でありません。過労性(脛骨)骨膜炎、過労性脛部痛、脛骨内側症候群などとも呼ばれています。ただ、疲労骨折やコンパートメント症候群を除く、骨膜あるいは筋腱の炎症に起因する障害に限定して述べます。

オーバーユース症の1つであり、繰り返しのランニングやジャンプを過度に行った場合に発症しやすい障害です。過度の運動量、運動時間、運動内容、日数またはフォームの変更、硬い路面、薄く硬いシューズ(踵の摩耗)、下肢の形態異常(O脚、回内足、扁平足など)、下腿三頭筋の柔軟性低下、股・膝・足関節の柔軟性低下、足関節可動制限などが発生の誘因となります。このうち、新入部員などにみられる急激な運動量増加が一番悪い影響を及ぼします。思い当たる点がある人は、すぐに改善しましょう。  病態は下腿内側筋群の疲労による柔軟性低下、特にヒラメ筋を主として後脛骨筋、長趾屈筋付着部が脛骨の表面を覆う骨膜を牽引して微細損傷(骨膜炎)をきたし、下腿内側の痛みを発生させるものと考えられます。ランナーの発生頻度が高く、その20~50%に発生するといわれます。

徐々に発生する下腿内側(主に脛骨内縁中1/3、目安として脛骨内踝より12~20cm上)の圧痛、運動時痛、腫張が主症状で、足屈筋の抵抗運動で痛みは増強します。
症状の程度は、次の通りです。
Stage1:痛みはあるがウォームアップにより消失する
Stage2:ウォームアップにより痛みが消失するが、スポーツ活動終了近くに痛む
Stage3:日常活動に支障はないがスポーツ活動中、常に痛む
Stage4:局所の痛みは常に存在して日常生活にも支障がある

治療として、急性期は局所の安静(ランニングの休止)、アイシング(アイスマッサージも)、消炎鎮痛剤を用います。また、ランニングの休止を徹底しますが、局所の安静時期からでも下肢の荷重運動を避け水泳、エアロバイク(踵でペダルを踏むように)、股関節、足関節、アキレス腱を中心とした下肢のストレッチングを行います。自発痛や歩行時痛が消失したら足趾でのタオルギャザー、足関節の軽いチューブトレーニングを行います。明らかな圧痛(押すと感じる痛み。自発痛ではない!)が消失したらウォーキングから始め、次に両脚踏み切りジャンプで痛みが出なければ軽いランニングを再開します(硬い路面を避ける)。ただし、練習量を急激に増やすと、再び痛みが出やすいので注意してください。

足根管症候群

2020.06.04 | Category:

足首の内側、いわゆる「内くるぶし」のかかと側にある神経・血管の通り道「足根管」が何らかの原因で狭くなり後脛骨神経が締め付けされることにより発症します。足根管は屈筋支帯により覆われています。本症の原因としては特発性といわれるような明確な異常所見がない原因不明のものもあります。しかし、最近ではガングリオン、足根骨癒合症(そっこんこつゆごうしょう:足部の一部の骨が、周囲の他の骨とひっついている疾患)による骨性隆起(こっせいりゅうき:骨の突出部分)、外傷およびその後の出血、腫瘍などが存在して起こる場合が多いとされてきています。特にガングリオンによるものが多いといわれています。

症状

しびれの感覚は、ピリピリ、ジンジンと表現されることが多いです。その他に、異物付着感、冷感・熱感(ほてり)などいった症状があります。異物付着感は、“足の裏にお餅がくっついている感じ”、“素足で砂利道をあるいている感じ”などと訴えられます。これらの症状が安静時にも強いときには、夜間の不眠の原因になっている場合もあります。
踵に向かう神経の枝は足根管よりも手前で枝分かれするので、これらの症状は一般的に踵には無く足裏の前方にあります。

この足根管の部分を指で叩いて、足裏のしびれているところに電気が走ったり、症状が強くなるようであれば(チネル様徴候)、足根管症候群の可能性が高いです。腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの腰椎病変との鑑別が必要です。また、腰椎病変に合併していることがあり、腰椎病変の手術後に残存した足裏の症状の原因となっている場合もあるので注意が必要です。

 

治療

治療はまずは保存的治療を行います。局所の安静、湿布や消炎剤の軟膏の塗布、足底板の装着などがありますが、ステロイド剤の局所注入が有効です。脛骨神経を圧迫するガングリオン、腫瘍、骨性隆起などがあり、保存的加療で症状がよくならなければ手術によって屈筋支帯を切離し、神経の圧迫を取り除き、これらの圧迫存在物を切除します。

扁平足

2020.05.19 | Category:

扁平足とは、足の裏にある土踏まずが潰れ、足裏が平らになった状態です。激しい運動をする人は痛むこともありますが、病気と呼ぶほどのトラブルはありません。
土踏まずは大人になるにつれて徐々に高くなるため乳幼児の頃は誰でも扁平足です。大人になってからの扁平足は、年齢による腱の変性や体重の負荷によることなどの原因が考えられます。かかとの骨が内側に傾いているので足にうまく体重をかけることができず、体が安定せず、片足立ちをしにくいのが特徴です。
扁平足自体は病気とは言えませんが重症化すると外反母趾などを引き起こす可能性もあります。

土踏まずを形成する骨を支える筋肉は足部内在筋と足部外在筋に分けられます。足部内在筋は短母指屈筋・母趾外転筋・短趾伸筋があり、足部外在筋は前脛骨筋・ヒラメ筋・長趾屈筋・長母趾屈筋があり、これらが土踏まずを支え足底のクッションの役割を果たします。
これらの筋肉が、きちんと働いていれば土踏まずはしっかりと形成されますが、だらんと力を失うと扁平足になります。長時間立ったり歩いたりすると足裏がだるくなるのは、扁平足の代表的な症状です。

一般的な方法としてはレントゲン撮影した上でアーチ効率(舟状骨高÷足長×100)で評価します。一般成人では正常値が約13%と言われており、これを下回ると偏平足と診断されます。
簡単な評価としては、椅子などに座った状態で土踏まずの下に指やボールペンが入るかどうかで判断します。この状態で入らない人は扁平足です。また座った状態で入る人でも立つと入らなくなる人も扁平足と言えます。

治療

足指グーパーをする
足指に力を入れてぎゅっと閉じたり開いたりする運動を繰り返します。足指がうまく広がらない人は、足の甲をマッサージして筋肉をほぐすことから始めます

足指でタオルをつかむ運動をする
床に敷いたタオルの上に足を置き、足指でタオルをつかんでたぐり寄せる運動を繰り返します

つま先立ちをして、その状態で両足のかかとをくっつける運動をする

これらは、扁平足の改善だけでなく予防にも有効な方法です。上記のどれか1つでもいいので、1日のうち3セット(朝・昼・晩など)、1セットにつき少なくとも10回ほど行うように心がけてみてください。

また、裸足で過ごす時間を増やすと足指の筋力アップにつながります。

大人の扁平足になっている人は、アキレス腱が硬くこわばっていることが多いです。アキレス腱は、ふくらはぎの下の細くくびれた部分にあります。扁平足の人はアキレス腱を伸ばすためのストレッチを積極的に行うと良いといわれています。

アキレス腱炎

2020.05.18 | Category:

概要

アキレス腱炎とは、ふくらはぎの筋肉の腱に相当するアキレス腱に炎症が生じた状態を指します。長時間のウォーキングなどで、アキレス腱に対して運動負荷が繰り返しかかることが原因となります。

アキレス腱炎では、かかとに痛みや圧痛が生じます。また、アキレス腱周囲に腫れや熱感などを伴います。治療では、局所を冷やし、安静を保つことが大切です。手術が行われることもあります。

原因

アキレス腱炎は、アキレス腱に対して運動負荷が繰り返しかかることで発症します。

アキレス腱は、ふくらはぎの筋肉とかかとの骨をつなぐ場所に位置しており、歩く、走る、ジャンプする、といった動作に関連して負荷がかかる部分です。そのため、長時間のウォーキング、間違ったフォームでの長距離走などを重ねることで、アキレス腱炎が引き起こされます。

アキレス腱は年齢を重ねるにつれて徐々に弱くなり、運動負荷が掛かる際に炎症を起こしやすくなります。また、扁平足の方、底のすりへった靴などを履いて運動をする方などもアキレス腱炎が発症しやすいです。

症状

アキレス腱炎では、アキレス腱に相当するかかとに痛みや圧痛が生じます。また、アキレス腱周囲の腫れや熱感などを伴います。こうした症状は、運動時に惹起されやすいです。

朝方を中心に、アキレス腱の痛みやかかとの動かしにくさを自覚することもあります。慢性化すると、かかとにしこりのようなものが形成されることもあります。

アキレス腱炎が増悪すると、ちょっとした日常の動作でも痛みが引き起こされてしまい、日常生活に支障が生じることがあります。

アキレス腱炎では、アキレス腱の痛みや腫れ、しこりなどが診察によって確認されます。もっとも痛みが強い部位や足関節の可動域の低下も確認されます。

アキレス腱炎が疑われる際には、アキレス腱周囲のレントゲン写真や超音波検査、MRI検査といった画像検査が行われます。これら検査により、アキレス腱に炎症が生じている状態、異常な骨の形成の有無などを評価することが可能です。

治療

アキレス腱炎では、保存的療法もしくは手術が検討されます。保存的な治療方法では、局所の安静を保つことが大切です。ランニングなどを日常的に行っている場合は、一時的に休息することも必要です。

運動をきっかけに痛みが増強する急性期においては、袋に詰めた氷などを使って局所を冷やし、炎症を抑えることも大切です。炎症に対しては、消炎鎮痛剤が使用されることもあります。

急性期の炎症症状が落ち着いてきたら、徐々に運動負荷をあげていきます。ふくらはぎのストレッチ、ふくらはぎや足底周囲の筋力増強などの運動療法を行うことも大切です。また、再発防止のためには、正しいフォームで走る、自分の足にあった靴を使用する、などの対策が必要です。

有痛性外脛骨

2020.04.23 | Category:

外脛骨障害とは運動中や運動後に、足の甲の内側にある外脛骨と呼ばれる部分に痛みを生じる障害です。ひどいときには、この骨が突出して腫れや熱をもつこともあります。成長期の活発な子どもに多く見られますが、成人にも起こります。

発生原因はどんなスポーツでも起こりますが、陸上・サッカー・バスケットボールなどのよく走る競技で多く見られます。
外脛骨は舟状骨の内側後方に位置する過剰骨(普通にはない余分な骨)の一つで、日本人の約15%の人に存在します。
舟状骨は後脛骨筋と呼ばれるふくらはぎにある筋肉の付着部になっており、下腿の筋肉が過度の運動により疲労し硬くなっていると、後脛骨筋腱が引っ張られ外脛骨に炎症を起こします。
捻挫などの外傷、靴による圧迫など外的ストレスが引き金となって痛みが発生することもあります。
とくに外脛骨が突出している形状の人や偏平足、回内足があると外脛骨に負担がかかりやすいため、激しい運動をしなくても長時間の歩行や立ち仕事などでも痛みを生じることがあります。

治療は痛みのある間は運動を中止し、足を休ませます。炎症が強く熱をもっている場合は、腫れた部分を氷嚢(ひょうのう)で冷やし、湿布や消炎鎮痛剤を使って対処します。
予防には、痛みを軽減させることや再発を予防する上で足の裏の筋力強化や下腿の筋肉の疲労をとり、ストレッチをして柔らかくすることもとても重要です。痛みが治まっても下腿の筋肉が硬ければ後脛骨筋腱が引っ張られてすぐにまた痛みを生じるからです。
靴のチェックも大切です。患部を圧迫するような靴は避け、幅広い靴や除圧パッドを使用するようにします。
偏平足や回内足には、土踏まずを形成する足底板や回内防止用の足底板を足の形に合わせて作成し、靴の中に入れて使用します。
前述のような対処をしても、痛みが治まらない場合や再発を繰り返す場合には、外脛骨を取り除く手術をすることもあります。

運動するときは

偏平足や回内足になっていないか、適切な足底板を使用している。
最初は運動量を減らして、様子を見ながら、徐々に運動量を増やす。
足の裏の筋力を強化する。(タオルギャザー、チューブエクササイズなど)
下腿の筋力、柔軟性を強化する。
運動前後に下腿のストレッチをとくに入念に行い、筋肉の疲労が蓄積しないようにする。

などがあげられます。

肉離れ

2020.04.20 | Category:

肉離れとは急に走ったり、全速で走ったときやジャンプをするなのどのスポーツ中によく起こりやすい怪我ですが筋肉が疲れていたり、弱っていたりすると、ちょっとした運動や日常の何気ない動作でも、肉離れになることがあります。

筋肉が強く収縮されるために、筋繊維の一部に損傷が生じたものです。種目では短距離に圧倒的に多く発生しています。その他跳躍、ハードルや中・長距離でも発生しています。
短距離走では、後半の加速をした時に発生することが多く、大腿2頭筋、半腱様筋、半膜様筋のハムストリングスに発生する場合がほとんどです。
中長距離では腓腹筋にもみられます。

サッカーではボールを蹴る動作による大腿四頭筋が損傷しやすく、また内転筋(太ももの内側の筋肉)にもよくみられます。

肉離れを発症したときには「ぶちっ」「ばちっ」という断裂音を自身で感じることがあり、痛みを伴うことが多いです。

肉離れによる痛みには主に以下の3つがあります。

  • 伸ばしたときの痛み(ストレッチ痛)
  • 押したときの痛み(圧痛)
  • 力を入れたときの痛み

痛みの度合いは、肉離れの重症度によって異なります。筋肉が完全断裂しているような重症な肉離れでは、安静にしていても痛みを感じることがあり、時には断裂部の陥凹を触れることもあります。また内出血を起こしている場合には青くなる症状がみられることもあります。

受傷直後はアイシングと、伸縮包帯で圧迫を加え、損傷を最小限に押さえます特に、内出血の拡大を防ぐために受傷直後のアイシングが重要で、出血が拡大することで患部以外にも血腫(血の塊)が増えます。すると、血液が体内に吸収されるのに時間がかかるため、結果的に治療期間が長引く原因となります。3〜5日で痛みが軽くなってきた頃から、患部を暖めストレッチングを始め筋の拘縮を予防します。 さらに少しづつ抵抗を加えながら膝の屈伸動作の訓練をおこないます。膝の屈伸動作がスムースにできるようになったら歩行訓練から徐々にジョギングへ進め、さらに走スピードをアップしていきます。

再発を繰り返すことがあり、慎重に対応する必要があります。

また、肉離れを起こしたあと筋肉を使わない状態が続くと、受傷前よりも筋肉が細くなってしまいます。筋力が回復していない状態でスポーツを再開すると、再び肉離れを発症する恐れがあります。そのため、受傷部分の筋力をしっかりと回復させてから復帰するようにしましょう。大腿周囲径や下腿周囲径を計測し、これらがもとの太さに戻ってからスポーツを再開することをおすすめします。

足関節捻挫

2020.04.16 | Category:

原因

足関節は構造上、横方向では外側より内側に大きく動くため、怪我をする頻度も内側にひねって起こることが多いのです。つま先が下を向いた状態で足首を内にひねる動作(土踏まずの内側が上を向くような形)を内がえしといいますが、その方向に過剰な力が加わって捻挫することが最も多く、その場合には足首の外側が伸ばされて外くるぶしの前方と足の距骨をつなぐ前距腓靭帯(ぜんきょひじんたい)が過度に緊張してまず損傷します。程度が強ければ足首の外側の別の靭帯(踵腓靭帯 = しょうひじんたい)をさらに損傷し、さらに酷ければ後距腓靭帯(こうきょひじんたい)までもが損傷します。

靭帯の損傷程度によって、捻挫の程度を三つに分けています。
靭帯が伸びる程度の損傷を1度捻挫、靭帯の一部が切れるもの(部分断裂)を2度捻挫、靭帯が完全に切れるもの(完全断裂)を3度捻挫と定義しています。

足のひねり方によっては、足首の内側の靭帯や足の甲の部分の靭帯を痛める場合もあります。
また、怪我の状況が同じようであっても靭帯の損傷に止まらずに骨折が起こる場合があります。
この場合は骨折の治療を行います。子供では骨が完全に出来上がっていないので、靭帯が断裂するかわりに靭帯の付着する骨の表面が剥がれる剥離骨折(はくりこっせつ)という状態になる場合があり、たかが捻挫と侮っていると重症の怪我の治療が遅れて後遺症を残す場合もあり、注意が必要です。

症状としては足関節や足の痛みによって歩きにくくなります。損傷した部分を中心に腫れて皮下出血により色が変わります
時間が経過すると腫れや変色は広い範囲に広がります。靭帯が完全に断裂した場合は、関節が不安定になり、適切な治療を行わなければ後に捻挫を繰り返したり、関節表面の軟骨を損傷したりして、日常生活やスポーツ活動に障害をきたす場合があります。

治療として、1度捻挫と2度捻挫では、応急処置の基本と同様にRICE処置をおこないます。

3度捻挫では、RICE処置をおこない、さらに2~3週間の固定をすることがあります。

外側靭帯損傷では、早期に適切な治療を行えば手術が必要になることはまれです。
つまり治療の基本は保存療法(手術以外の治療)です。
保存療法には、ギプスなどによる固定療法と早期運動療法があります。
固定療法は数週間のギプス固定を主体とした治療方法です。
早期運動療法は、怪我の初期に短期間固定を行ってから早い時期にサポーターでの歩行を開始し、足関節の外側に負担のかかるひねり動作を制御しながら積極的にリハビリを行う方法です。
その他の靭帯の損傷でも基本的にはこのような保存療法が主体となります。