Blog記事一覧 > 10月, 2022 | 春日部市高橋はりきゅう整骨院|鍼灸・腰痛 - パート 3の記事一覧
高校2年生になっても腰痛は相変わらずであった。
当時は今みたいにネットもない時代だったので、雑誌や本で腰痛に効果のある治療法を自分で探し始めた。
本屋で当時流行っていた腰痛に効くという「バラコン療法」を見つけた。作者は故五味雅吉(ごみまさよし)氏。
本を読んでみると五味さん自身が慢性の腰痛で苦しんでいたが、ある日、同僚に仙骨に乗ってもらったところボキっ!という音がして腰痛が治ってしまったそうだ。それから腰痛を研究し「仙腸関節のズレが腰痛の原因になっている」と発見。
仙腸関節のズレを治すバランス・コントロール(バラコン)療法を確立した。そして腰にゴムバンドを巻いて仙腸関節のズレを治すバラコン体操も創作された。
当時は五味さんの本が本屋に何冊もあり私も数冊買った。
そして、その本の裏に各地の「バラコン治療院」が紹介されていた。早速、自宅から一番近い越谷の治療院に予約して行ってみた。
治療院は普通の1軒家だが、家自体が治療院として使っているらしかった。1階が待合室で2階が治療室になっていた。
治療は床にうつ伏せに寝て片足を先生が持ち上げて仙腸関節を足で調整するのがメインの調整法だった。それ以外には腰部、腹部の指圧もやってもらった。
バラコン治療院は、患者さんがたくさんいてとても忙しそうだった。先生も疲れているように見えた。
治療を受けてどうだったかと言うと、あまり効果がなかった。帰りにバラコンゴムを買って自宅で体操もしてみたが、特に腰痛は改善しなかった。
3回ほどいったが、結局楽にならず私には合わなかったのかもしれない。
ちなみに仙腸関節のズレを治すという治療法は、後年、医師の博田節夫先生が提唱したAKA療法(関節包内療法)の代表的な手技としても有名になった。
一時期、AKA療法が流行った時があり、特に柔道整復師の先生達が皆んなやっていた。
私も教わってやったが、効果は微妙であった。
ちなみにバラコンゴムバンドは、今は骨盤に巻く「骨盤バンド」として病院、整骨院に広く普及している。
ただ厳密にいうと、五味先生のバラコンゴムバンドは生ゴムのチューブ状のものである。それに対して普及している「骨盤バンド」は12cmくらいの板状のゴムバンドである。
つづく。
皆さんはインスピレーションを体験したことがあるだろうか?
よく結婚する人と初めて会った時にビビっときた!みたいなことである。
有名な話ではマザーテレサが電車に乗っている時に「貧しい人に尽くしなさい。」とのインスピレーションがあったのがきっかけでシスターになり、インドでの活動を始めたと語っている。
私の場合、何回かあるのだが最初にして最大のインスピレーションは高校2年生の時にあった。
好きだった音楽を聴きながらボーっとしていると、突然「鍼灸ー!!」という頭の中にカミナリが落ちたような強いインスピレーションを受けた。
半分寝ているような状態だったので
「え、鍼灸??」
「・・・」
「なに??」
ボーっしていたが、少しして意識がハッキリしてくると
「鍼灸?鍼灸なんて受けたけど全然効かないじゃん!馬鹿らしい、鍼灸がなんだっての」
と、なんだか分からない「鍼灸」というインスピレーションに対して随分と否定的な自分がいた。
しかし、まさか鍼灸の世界に数年後に自分が入ることになるなどこの時は夢にも思っていなかった。
この時は鍼灸は全く効かない治療だ!と思っていた。
つづく。
高1の秋頃だったか、「一度大きな病院で診てもらった方がいい」と総合病院を受診した。
レントゲンを撮ったが、やはり異常なし。
次に当時はまだ珍しかったMRIを撮った。
しかし、結果は異常なかった。
「痛くないはずなんだけどな。本当に痛いの?どこも悪くないよ。異常ありません。」と医師に言われた。
どこも悪くないと言われても痛いのは痛いんだ。
なんだか腰痛を認めてさえもらえない気がして病院に見放された気がした。なんともいえない絶望感を感じた。
それから病院に行っても何もしてくれない。自分で治す方法を探そうと思い始めた。
少しして学校に行く途中で「鍼灸」の看板を見かけた。「鍼灸」は初めてで抵抗あったが電話して行ってみた。
そこの鍼灸院は先生は盲目だった。
鍼灸を初めて受けたのだが、思ったより痛くなかった。しかし、正直あまり効いた感じはしなかった。
帰りに「良くなった?」と先生に聞かれ、本当は痛みは変わってなかったが「まだ痛いです。」とは言いにくく「良くなりました。」と言ってしまった。
先生は奥さんと一緒に「良かったね!」と、喜んでくれたが、逆に私は自分の腰痛が治らないことがなんだか切なくなった。
それでもそこの鍼灸院には週に一回、一ヶ月ほど行った。しかし結局、良くならなかった。
2つ目の鍼灸は誰の紹介か忘れてしまったが、鍼灸整骨院に行った。
そこは服を着たまま鍼をやるという、今では考えられないやり方だった。
2ヶ月ほど通っただろうか、何人かの先生がいて院長と若い先生が交代で鍼をしてくれた。
やはり院長先生の鍼が一番楽になった。(次の日には痛みは戻っていたが。)
また若い先生の鍼で次の日痛みが強くなったことがあった。
そのことを言うと「鍼で痛みが強くなることはありえない!」と言われ、「ありえないと言われても実際痛くなったんだし。」この先生は信頼できないと思った。
そこの鍼も2ヶ月ほど通ったが結局良くならなかった。
そんな感じで2ヶ所で鍼灸を受けたが、効果がなく「鍼灸」って効かないんだなーと思った。
つづく。