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鍼灸接骨院編⑤良導絡治療 | 春日部市で整骨院なら高橋はりきゅう整骨院|鍼灸・腰痛

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Blog記事一覧 > 1月, 2023 | 春日部市高橋はりきゅう整骨院|鍼灸・腰痛の記事一覧

鍼灸接骨院編⑤良導絡治療

2023.01.31 | Category: 院長ヒストリー

鍼灸接骨院に入り私が配属された分院は越谷にあった。そこの分院長は鍼灸の「良導絡」というやり方をしていた。

良導絡とは何?
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良導絡治療とは、学術的な正式名を、“良導絡自律神経調整療法”といい、『皮膚通電抵抗を介して、交感神経系の興奮性を客観的にとらえ、統計学的データを基にして全身的、局所的に異常興奮性を、生理的いわゆる健康人の興奮性に近づけようとする治療法』と定義されています。

すなわち、合理的な治療部位に適性刺激を与え、疾患の治療あるいは予防、健康増進を目的とする治療法で、体表における交感神経調整療法ということができます。

が説明ですが、
簡単に言うと、皮膚を電気抵抗を測る機械を使って測定し、ツボのバランスを観察して治療するやり方です。
 「良導絡」は鍼灸師だけではく医師も行なっていて、良導絡学会に行くと半分は医師なのです。

昭和20〜30年頃に特に流行ったらしく、テレビでも良導絡を使った番組があったらしい。

良導絡の鍼は、通常使う鍼ではく昭和鍼管と呼ばれる鍼を使い、鍼に直流電流を流して治療します。

良導絡の良い所は、機械を使って測定しツボが数値化され分かりやすい、慣れれば誰でもできる点です。
 悪い点は測定に時間がかかる点だが、これも慣れれば数分で終わります。
 ツボの電気抵抗を機器で測定し治療していくやり方なので、よく言えば客観性がありデータ化しやすい、悪く言えば人間味がなく味気ない。

私も開業してから良導絡を少しやってた時期があった。しかし整骨院ではあまり時間をかけられないのと、運動疾患の患者さんが多いので良導絡の自律神経調整治療が合わず結局やめてしまった。

しかしながら当時200人ほど測定したが、2名ほど大きな異常を示した患者さんがいた。
 その時は大した症状はなかったが、その内の1名は半年後に心臓発作で亡くなってしまった。
 もう1名は連絡をとってないのでその後どうしているか不明である。
 亡くなった患者さんは、たまたまだったのか、既に何らかの兆候があったのかは分からない。

つづく。

鍼灸接骨院編④北辰会

2023.01.26 | Category: 院長ヒストリー

私が研修した鍼灸接骨院では鍼灸学術団体の『北辰会』の治療法を推奨していた。

鍼灸団体『北辰会』は鍼の家系の14代目のカリスマ鍼灸師、藤本蓮風氏が率いる鍼の学術団体である。

中医学をベースに日本古来の鍼灸術も加えた施術法であり、理論、学術共に素晴らしい。また北辰会所属の先生方は皆かなり勉強していて勉強会に行くと圧倒されてしまう。

藤本蓮風先生は素晴らしい著者を何冊も出しているので興味ある方は検索してみて下さい。
私が一番好きなのは「経絡経穴」である。
 ツボが書かれた本であるが、蓮風先生の口語調で書かれており非常に読みやすく面白い。
 ツボの実際の活用法や鍼の刺し方、体験談などが書かれており、よくあるツボの本より臨場感あり勉強になる。私はこの本に赤線を引き引き10回以上は読んだと思う。また、今でも気になるツボを見返したりしている。

しかしながら、鍼灸接骨院で働き始めた当初は私の鍼の師G先生の方が優れていると思って真剣に北辰会を勉強していなかった。
 が、毎日の臨床の中『北辰会』方式で治っていく患者さんを目の当たりにして、徐々に勉強するようになっていった。

『北辰会』の鍼の特徴は本数が少ないことだと思う。舌診、腹診、脈診、背候診、切診(皮膚診)など多角的な観察、1時間近い問診を行い確固たる弁証(診断)をする。
 弁証をもとに厳選したツボ(1〜3穴)ほどを施術し、その有効性を実証していく。

私はコロナウィルスが蔓延する前、2019年に藤本蓮風先生の治療院「藤本漢祥院」に見学治療に行った。

実際、患者になって鍼治療を受けさせて頂いた。
私の場合は左足の「照海」の1穴のみであった。
治療はどうだったかというと、レジェンドの蓮風先生に鍼をしてもらい感激しそれだけで整った気がした。

北辰会は理論が難しく勉強が必要のため誰でもできる治療法ではないが、東洋医学、鍼灸を極めたかったら一度は勉強すると良い。

藤本蓮風先生は紛れもない現代鍼灸における巨人である。

つづく。

鍼灸接骨院編③変わりゆく接骨院、整骨院

2023.01.17 | Category: 院長ヒストリー

私が接骨院で修行してたのは今から約30年前、19
93年頃だった。
今は2023年だが、この30年で接骨院もかなり変わった。

1990年代のころの接骨院は、まだ骨折、脱臼、捻挫、打撲などの外傷が多かった。
私のバイトしていた鍼灸接骨院は1日60〜80人程の来院があった。足首の捻挫は常に2、3人はいたし、骨折も月に1〜3人ほど来ていた。
しかし、この頃の接骨院では骨盤矯正、整体などはほぼやってなかった。たまにマッサージ延長する人がいたが、忙しくて骨盤矯正、整体はやっている暇がなかった。

私が開業した約20年前、2000年頃もまだ外傷が多く、骨盤矯正などやっている院は少なかった。

接骨院、整骨院で骨盤矯正、整体などをやるようになったのはいつ頃だろうか?

鍼灸、接骨院の専門学校が規制緩和により爆発的に増えた頃から骨盤矯正、整体などやる院が増えた気がする。
またこの頃から接骨院のチェーン店が増えてきて、チェーン店で骨盤矯正、整体などを取り入れられるようになったのだろう。

最近は柔道整復師の資格を持っていても健康保険はやらずに自費の整体で開業する人が増えている。
うちの最近開業した元スタッフ3人は完全自費の整体スタイルである。
 今や接骨院、整骨院は外傷のみだと経営できない。

私は50歳なので今のスタイルでやっていけると思うが、若いスタッフはこれからやっていけるのか?
 今までのように黙っていても患者さんが来る時代は終わった。
 これからは日々勉強し真面目な施術家のみ生き残っていくと思われる。

つづく。
 

鍼灸接骨院編② 2本の鍼

2023.01.14 | Category: 院長ヒストリー

鍼灸、柔整のWスクールも鍼灸を卒業し柔整があと2年間残っていた。
鍼灸を卒業し午前中は柔整学校で、午後からは接骨院か整形外科でバイトしたいと思っていた。
しかし、バイトするにしてもなるべく鍼灸を力を入れている院が良かった。

当時はネットはなく仕事を探すのは業界誌『医道の日本』しかなかった。学校の帰り道で鍼灸を力を入れている接骨院グループが載っており、そこに電話をかけ
バイトすることになった。

今思うと、たいそう生意気なのだが面接の時に、
「実際にここのやり方の鍼灸を受けさせて下さい。」
と言って、鍼灸をやってもらった。

今までG鍼灸院で受けていた鍼灸とはかなり違うやり方だった。
G鍼灸院ではお腹、背中に20本位打つが、そこは2本しか打たなかった。
施術を受けた後は特に変わった感じはしなかったが、次の日、体調がよいのを感じた。

後にここで働いて、この鍼灸のやり方も勉強するが、中医学に基づき多角的観察を行い東洋医学的な診断(弁証)をして、ツボを決定する非常に洗練されたやり方の鍼灸である。

つづく。