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卵巣嚢腫 | 春日部市で整骨院なら高橋はりきゅう整骨院|鍼灸・腰痛

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卵巣嚢腫

2022.11.26 | Category: 整骨院日記

こんにちは。院長高橋です。

今回40代、4.5cmの卵巣嚢腫が消失した臨床例です。

その方は腰痛で来院されたのですが、問診をすると冷え性、卵巣嚢腫があるというので、そちらも一緒に鍼灸しましょうということで、体質改善の鍼灸をしました。

卵巣嚢腫は左に4.5cmということでしたが、卵巣嚢腫は病院では「治らない」と言われたそうです。
私の妻が鍼灸で7cmの卵巣嚢腫が消失した経験がありましたので「治るか分かりませんが、とりあえず冷え性や腰痛の鍼灸をして体質改善をしましょう!」と鍼灸をやりました。
また鍼灸を受けながら漢方薬も服用したそうです。

週に二回ほど鍼灸をして、院に来れない日は自宅でお灸をやってもらいました。

しかし、自宅のお灸はお子さんが小さくなかなかできない日も多かったそうです。

鍼灸は主に下半身の血行を良くして冷えを取るツボを使いました。
腰痛は1ヶ月かからず良くなってましたが、治療してから約3ヶ月、病院で卵巣嚢腫の消失を確認しました。

今回のケースは鍼灸と漢方薬も効いたものと思います。
 
期待に応えられて私も安堵しました。

卵巣嚢腫と冷え性は大いに関係あると思われます。

まずは冷え性改善が重要ですね!

鍼灸修行(20)ある不妊症のご婦人

2022.11.23 | Category: 院長ヒストリー

G鍼灸院には何人か不妊症のご夫婦が来ていた。

その方は30代だったと思う。

痩せ型のご婦人で、ご夫婦で鍼灸院に来ていた。

私が働く前から鍼灸を受けていたようだったが、私が働いてからは半年ほど経っていたと思う。

そんなある日、ご婦人はいつものように鍼灸を受けるためにベットに寝て待っていた。

少ししてG先生が来て、お腹を触った後

「妊娠してます。受精して2週間経ってます。」

と突然おっしゃった。

(え?本当?)

私も近くで聞いていて驚いて、他のスタッフと顔を見合わせてしまった。

ご婦人も突然の言葉に驚きながらも喜んで

「あ、ありがとうございます。」

と言うのが精一杯で、目には涙が潤んでいた。

少しして私とスタッフで

私「本当ですよね?妊娠2週間で分かるんですかね?」

スタッフ「本当でしょ。違ってたら大変だよ。」

と話した。

確かに、鍼灸では「脈」で妊娠が分かると言う。

しかし、この時先生は脈診はしてない。数秒お腹を触っただけである。

「なんで分かるのですか?」と聞きたかったが、たぶん「気に決まってるだろ!そんなことも分からないのか!」と言われそうで聞けなかった。

それから本当にお腹は大きくなっていき、その後無事に出産された。

確か赤ちゃんも連れて挨拶に来てくれたのを覚えている。

ちなみに現在、うちでも不妊症のご夫婦が何人かいらしているが、基本的には冷え性の体質改善の鍼灸を行う。

私はG先生のように妊娠2週間では分からないが、それなりに頑張って鍼灸させて頂いております。

うちでも開業以来、不妊症でいらして出産されたご婦人は30人以上はいると思う。
もちろん皆さん、専門の病院に通いながらである。

つづく。

施術者の求人です!

2022.11.21 | Category: 整骨院日記

こんにちは!院長高橋です。

只今、柔道整復師・鍼灸マッサージ師を募集しております。

当院開業22年、解剖学をベースにした手技療法(KYT整体)、鍼灸、冷え性、美容鍼など致してます。

月1回、受付時間を短縮して院内研修会や、随時動画による勉強会を行っております。

完全週休2日制、社会保険完備、有給休暇、退職金制度あり

現スタッフ、長期勤務者多く働きやすい職場です。

ご希望の方はお電話、line下さい。

鍼灸修行(19)ある癌患者さん

2022.11.18 | Category: 院長ヒストリー

G鍼灸院でのある日のこと。

午前中、1人の70歳過ぎの男性が初診で来た。

腰痛が主訴だったが、先生は特に変わりなくお腹、腰の鍼をしてその方は帰宅した。

男性が帰って少ししてから、男性の家族(娘さん)が鍼灸院に来た。

娘さんは、「先生にお話したいことがあるんです。」
と、先生と直接話したいと待っていた。

少ししてから先生が来た。

娘さん「先程お世話になった○○の家族なんですが、
、、」

先生「大丈夫ですよ。」

娘さん「え?でも、、、」

先生「大丈夫です。」

娘さん「先生にお伝えしたいことが。。」

先生「大丈夫です。分かってますから。癌なんでしょ?本人に言ってないんですよね。ちゃんとそっちも治療しておきましたから、大丈夫です。」

娘さん「、、、」

娘さんは、びっくりして声もでない様子だったが、少しして
「よろしくお願いします。」
と深々と頭を下げて帰っていった。

私は、目の前でこのようなことがあったが、G先生のこういう出来事には慣れてしまっていたので特に驚きもせず、さすが我が先生!と少し誇らしかった。

それから、このご家族は先生をすっかり信用してくれて家族全員で鍼灸院に来るようになった。

ちなみにこの男性の癌は、よく覚えてないが確か胃癌だった気がする。

私が働いている間は元気に来ていたが、その後どうなったのかは分からない。

とても明るいいいお爺ちゃんで、私の気功を受けて
「高橋先生の気功は気持ちいいな〜」
と、いつも言ってくれた。

その方のように、G鍼灸院には癌で来ている人が何人かいた。

つづく。

鍼灸修行(18) 東京迷子

2022.11.18 | Category: 院長ヒストリー

G鍼灸院は都内の下町にあり、先生はもっぱら原付バイクで往診をしていた。
下町は小道が多く、車だと通りにくくかえって原付バイクの方が便利なのだ。

ある日、私はG先生に買い物を頼まれた。

先生「バイクで20分くらいだから行ってきて。」

私「いや、バイク乗ったことないんです。」

先生「自転車は乗れるだろ?同じだよ」

私「そうなんですか?」

先生「大丈夫、大丈夫」

ということで、簡単にアクセル、ブレーキを教わって買い物に出ることになった。

原付バイクは、地元の田んぼ道を友人のを借りて1回だけ乗った事があった。
しかしほとんど経験なく、今考えるとかなりのむちゃぶりだったと思う。

しかも都内の交通量が多い入り組んだ道だ。

しかし、G先生のいいつけを断れるわけもなく、しかたなく行くことにした。
乗ってみると確かに難しくはなかったが、なんせ道もよく分からない交通量が多い東京、不安しかなかった。

行きは教えられた道を行き、とりあえず到着できた。

買い物を済ました帰り道、いつのまにか行きと違う道を走っている事に気づいた。

あれ?おかしいな?と思い「勘」で方向を変えて走ったのだが、下町独特の入り組んだ小道に入ってしまい方向感覚が全く分からなくなってしまった。

分からないまま走っていると、いつのまにか大きな橋に出て川を越えてしまった。
別の区に来ちゃった?と、明らかにとんでもない場所を走ってるのに気づいた。

このまま走っていても帰れないと悟り、人に聞き聞き走り、結局1時間ほどかかって帰ってきた。

とりあえず事故もなく無事帰れて来れてホッとした。
土地勘もなく、慣れない東京で乗ったこともないバイクでちょっとした冒険だった。

そんなハラハラドキドキの買い物は、先生お気に入りのラーメン屋さんのテイクアウトだった(笑)

帰りに時間がかかり伸びてしまっていたと思うが先生は何も言わずに
「やっぱりここのは美味いな!」
と言って食べていた。

それは先生の優しさなのか、単に気づかなかっただけなのかは不明である。

つづく。

鍼灸修行(17)裸の整体

2022.11.15 | Category: 院長ヒストリー

G先生は健康ランドのサウナが好きで、よく仕事後に連れて行ってくれた。

弟子入りして初めていろいろ話させて頂いたのも健康ランドであった。

そんな健康ランドのお風呂では、たまに整体の練習をしていた。

大浴場には垢すりのベットが置いてあり、そこは個室ではなく間仕切りがしてあるだけであった。

垢すりのベットが空いてる時に、勝手に使わしてもらい整体やツボの練習をしていた。

裸のままG先生にやり方を教えてもらい、G先生に施術する。
ちょっと危ない光景である。

何も裸でやらなくても。。と当時は思っていたが、裸だからこそ体の動きが良くわかったのかもしれい。

私達が空いてるベットで練習していると、他のお客さんからは変な目で見られていたが、G先生はそんな事全く気にしてない様子だった。

健康ランドで練習した整体は後日、鍼灸院でもう一度G先生に受けてもらってから患者さんに実践する。

一時期は、首、背中、腰の矯正を1日30人ほどやっていた気がする。

今でもやろうと思えばできる。
たまにスタッフにやったりするが、骨をポキポキ鳴らす矯正はあまり意味ないと思うので、今はやってない。

最近、骨をポキポキ鳴らす矯正がSNSで流行っているが私は否定的である。
骨の周囲の筋肉を緩めないと意味ないし、無理に鳴らすのはただのパフォーマンスでしかない。
特に首の矯正は事故も多い。
それよりも筋肉を緩めることにより関節の動きを良くする方が良いと思う。

私が教わった矯正法は「南条式活法」と言っていた。

つづく。

鍼灸修行(16)柔整受験

2022.11.15 | Category: 院長ヒストリー

大学4年、夜間部鍼灸学校2年のWスクールも後半になり、大学卒業後どうするか迷っていた。

G先生に相談したところ
「柔整(接骨院)学校に行けるなら行った方がいいかもね。」と言われていた。

しかし、私は柔整にはいまいち興味がなく鍼灸一本でやりたかったので、G先生にそう言われて迷っていたのだ。

それから再度、G先生に相談すると

「とりあえず受けてみれば?たぶん受からないよ。難しいから、知り合いの鍼灸師も何年も勉強して受けて受からないんだよ。」
と言われた。

鍼灸の同級生で柔整(接骨院)の資格を持っている人もいるので何人かに聞いたら

「どこか偉い先生に弟子入りするか、口利きをして貰わないと難しいじゃないかな?」
と言っていた。

「そっか、柔整は難しいのか。」柔整が難しいのを知った。

当時の柔整学校は倍率が高く入学が非常に難しかったのである。
ちなみに、今は学校が乱立し定員割れしていて学費を払えば誰でも入れる。

私は、とりあえず受けてみてダメならまた考えようと受験を決めた。

受験を決めたのはいいが、受験する前に大学が卒業できるかの問題もあったが。

それから結局、通っている鍼灸と同じ学校の柔整の昼間部を受験した。

結果は、、

みごと、、『合格!!』

G先生は驚いていたが、Mさんは
「僕は高橋君なら受かると思ったいたよ。お世辞じゃなくて。」と言ってくれた。

さすが大企業の人事部長!見る目がある!

G先生は業界のことを知っていたため、逆に難しいと思っていたのだろう。

入学テスト自体は高一くらいのレベルのテストであり、正直簡単だった。

ただ当時の柔整はテスト以外の要素があり、合格は受けてみないと分からなかった。

実際、学校に入学してみると、入学初日にもかかわらず先生と知り合いだったり、生徒同士も知り合いだったりした。ここって実力で入学した人は何人?って感じだった。

その後、無事に大学も卒業できて、
柔整の昼間部1年生、夜間部鍼灸3年生のWスクールの生活が始まるのだが、
専門学校は大学と違って毎日行かなければならず、
G鍼灸院のバイトは一旦辞めることになった。

つづく。

鍼灸修行(15)中村天風

2022.11.07 | Category: 未分類,院長ヒストリー

鍼灸院では月に1回土曜19〜24時で「気」の勉強会が行われていた。

講師は前述したとおりMさんだが、当時、G先生は「中村天風」がお気に入りであり、勉強会でも「中村天風」哲学をやることが多かった。

中村天風をご存知だろうか?

大きな本屋の自己啓発コーナーに行けば、何冊かあると思うが、天風哲学を簡単に言えば「プラス思考」である。

最近、話題になったのは、あの大谷翔平が中村天風哲学の実践者ということだ。

大谷翔平だけではなく、松岡修道、石田純一なども天風哲学の実践者らしい。

松岡修道は、まさに「プラス思考」そのもの、天風哲学そのものだろう。

G先生は私に天風さんの講演のカセットテープをダビングしてくれて
「これを覚えるまで繰り返し聞きなさい」
と言われた。
天風さんの講演のテープはいろいろあるが、私がもらったのは「神人冥合」だったと思う。
たぶん講演の中でも「神人冥合」のやり方が説かれた最高の講演ではなかろうか。

うぶな私はG先生の言われるままに通勤の行き帰り、繰り返し聞き講演の話をそのまま空で言えるほど覚えてしまった。その内容、天風氏のガラガラ声は今でもほぼ覚えている。

中村天風氏の「神人冥合」はヨガの最終奥義であり、天風氏がインドで体得したヨガの最終奥義をなるべく誰でもできるようにしたやり方である。

私は今でも瞑想の中に取り入れてやっている。
「神人冥合」は「無念無想」になる方法である。

天風氏によると「無念無想」になると、宇宙と一体になり、一番「気」が入ってくる状態だという。

これは体験した人でないと分からないが、凄く疲れている時など、この瞑想をすると30分しただけで数時間寝た以上の疲労回復効果がある。
しかも心理的なストレス回復効果も絶大である。
仕事後にすごく疲れていて電車で30分実践し、その後に元気満々になった経験も何度もある。
また、いろいろストレスがある時などは心が軽くなるのを経験する。それはストレスある時にスポーツをしてストレス発散した感覚に近い気がする。

また、天風氏によると「プラス思考」の人にはプラスの気が、マイナス思考の人にはマイナスの気が入ってくると言う。

いつも明るくにこにこしている人は幸福が訪れ、いつもしかめっ面をしてマイナス思考の人はマイナスの結果が訪れる。

幸不幸は自分自身の問題であり、全ては心持ちの結果であると言う。

天風氏の「プラス思考」を絶対的積極心というが、この哲学は天風氏の講演を空で言えるほど覚えてしまった私の血肉となり、今も活きている。

中村天風氏の説明です。
↓↓
中村 天風(なかむら てんぷう、1876年7月30日 – 1968年12月1日)は、日本の実業家、思想家、ヨーガ行者、自己啓発講演家。玄洋社社員、大日本帝国陸軍諜報員。孫文の友人であり、中華民国最高顧問の称号も持った。天風会を創始し心身統一法を広めた。本名は三郎(さぶろう)。

学生時代に喧嘩で相手を刺殺、日清日露戦争当時は軍事探偵として活動する。戦後結核にかかり、ニューソート作家の著作に感銘を受け渡米し、世界を遍歴。インドでのヨーガ修行を経て健康を回復し悟りを得たとされる。日本に帰国後、一時は実業界で成功を収めるも、自身の経験と悟りを伝えるために講演活動を開始。その教えを学んだ各界の著名人の中には、松下幸之助氏など日本を代表する実業家も含まれている。現在は公益財団法人天風会(中村天風財団)が著作等を管理している。

つづく。

鍼灸修行(14)硬気功

2022.11.05 | Category: 院長ヒストリー

「気」の博物館に行った後の頃だったと思うが、G先生は硬気功に凝っている時期があった。

硬気功とは武術気功とも言い、武術で使われる気功である。
合気道も武術気功を使っていると思われるが、私は合気道はやったことはないので詳しくは分からない。

G鍼灸院では、休憩時間や仕事後にG先生がスタッフに硬気功を行い、スタッフを飛ばしていた。

私も受けたが、受けると後ろに引っ張られる感覚があり自然と体が後ろにもっていかれてしまう。

私も硬気功のやり方をG先生に教わった。

通常の治療の気功は手をあてて「気」を相手の体に浸透させるように行うのに対し、硬気功は自分の中で「気」を溜めて息を一気に吐くのと同時に一点に気を集中し相手にぶつける。

私は友人などにやってみたが、効果が出る人と出ない人がいたが、正直、硬気功はよく分からなかった。
治療気功の方が私に合っていた。

そんなある日、G先生はいつものように仕事後に硬気功をやっていたが、その日は未体験の受付さん(女性35歳くらい)にやった。

受付さんは「怖い、嫌だなー」と恥ずかしがっていた。

私が3mほど後ろに立ち、後ろに倒れてくるのを受け止めるために構えていた。

通常、硬気功は受けると後ろに後退りしながら倒れるので、少し離れた後ろで受け止める人が待っている。

いざ!G先生が受付さんに硬気功を行うと

「あっ!」

一瞬の出来事だった。

受付さんは、後退りしないでその場で回転したように倒れ、頭を床に強打してしまった。

ひとりバックドロップ状態である。

一瞬のことで私も何できないでいた。

受付さんは頭を強打し意識がもうろうとしていた。

その後、病院で検査をしたらしい。

とくに問題なかったが、この事件以来、硬気功はやらなくなった。

そんな武術気功だったが、実際の格闘には使えるのだろうか?

私は本格的にやってないので大きな事は言えないが、実際の格闘には難しいと思う。

塩田剛三のような伝説の武術家になれば可能なのかもしれないが。

つづく。

鍼灸修行(13)気の博物館

2022.11.03 | Category: 院長ヒストリー

秋頃だったと思うが、G鍼灸院で患者さん、スタッフの総勢80人ほど、大型バス2台で栃木県にある「気の博物館」に日帰りで行った。

当時は何も考えずにただ旅行を楽しんでいたが、今考えれば鍼灸院でバスツアーを開催するなんて凄いことたと思う。
しかも総勢80人ほどが参加し大型バス2台で行くなんて聞いたことがない。

行き先は「気の博物館」だったが、創設されたのは藤平光一氏である。

藤平光一氏はご存知だろうか?

藤平 光一(とうへい こういち、1920年1月20日 – 2011年5月19日[1])は、東京生まれ栃木県出身の日本の武道(合気道)家。心身統一合氣道の創始者。1969年(昭和44年)合氣道10段。現一般社団法人心身統一合氣道会会長の藤平信一は息子。

であるが、有名なのは世界の王貞治氏に一本足打法を指導し、また当時の巨人軍も指導されていたことだ。

※藤平光一氏に興味ある人は本が何冊も出てるので、そちらをご覧になって下さい。

実際、藤平光一氏がどんな指導をしていたかというと、バッターで構えた際

①肩の力を抜く
②臍下丹田に気をこめる
③重心は全て下に置く

の3つを意識する。

解説すると
①肩の力を抜く
これは上半身は完全に力を抜くということ。上半身が力んでいると体は固くなり上手く動かない。

②臍下丹田に気をこめる
臍下丹田とは臍の指3本ほど下と仙骨を結んだあたり。そこを意識するということ。
これは今風にいえば、ドローインである。
ドローインとは、スポーツ選手が体幹を安定させるために腹部の深層筋(腹横筋)を常に緊張させるやり方であるが、藤平光一先生はドローインが一般的になるかなり前にその重要性に気がついていたのである。

③重心は全て下におく
例えば腕でも意識は下に置く。足でも意識は下。下に置くことで筋肉の力みを無くすのだ。

このやり方は、現代においても全てのスポーツ、格闘技などの重要事項ではないだろうか?

私は仕事でマッサージをするが、マッサージにおいてもこれは重要だと思う。

マッサージする時、自分の力みは相手の緊張につながる。
相手が緊張し表層の筋肉が張っていると、奥の硬結に当たらない。
また、力んでいると自分も疲れる。

マッサージしていて疲れるという治療家がいるが、まだまだ修行が足りないのだ。
マッサージしていて自分の腰が痛いとか、手首が痛いのも体の使い方を間違えている、変な力が入っているのだ。

私は1日9時間くらいマッサージする日もあるが、全く疲れない。もちろん手は抜いてない。
仕事後にスイミングレッスンで1500mほど泳ぐ。
30年間働いていてどこも痛くない。

何の職人でもそうだと思うが、本当のプロは簡単そうに、さらっとやるものである。
体の使い方ができているのである。

さて、G鍼灸院で行った「気の博物館」併設の合気道の道場で、まだご存命であった藤平光一先生のお話も聞けた。

肘のデモンステレーションも披露してくれた。
肘を曲がらないように力を入れた状態で、誰かに曲げさせる。
力で曲がらないように耐えた場合は強い力を加えられると曲がってしまうのだが、肘を伸ばし「腕から気が出ている」と強く意識すると、どんなに強い力で曲げられても曲がらないのだ。

「これが気の力です。」と藤平光一先生はおっしゃっていた。
世界の王貞治さんに一本足打法を指導した先生の言うことである。やってみて下さい、面白いですよ。

帰りのバスでG先生に「高橋、司会をやりなさい。」と言われ一日のまとめを任されたが、口下手な私は上手くできずに結局G先生がやっていた。
 
「気の博物館」は今もあるのだろうか?
私が行ったのは、もう30年も前になる。

つづく。